対象: macOS ユーザー向け

所要時間: 約15〜20分

目的: KiroのAIチャットからAzureリソースを自然言語で操作できるようにする


概要

Kiro IDE に Azure MCP Server を接続することで、チャットに日本語で話しかけるだけでAzureのリソース情報取得・管理が可能になります。

「サブスクリプション内の仮想マシンと状態を教えて」
「リソースグループ一覧を表示して」
「今月のAzureコストを教えて」

仕組み

Kiro(チャット)
    ↓ MCP(Model Context Protocol)
Azure MCP Server(uvx で起動)
    ↓ Azure CLI の認証情報を利用
Azure リソース

前提条件

項目条件
OSmacOS 13以上
Kiro IDEインストール済み
Azureアカウント有効なサブスクリプションあり
インターネット接続必要

🛠️ セットアップ手順

Step 1 — Homebrew の確認

brew --version

インストールされていない場合:

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

Step 2 — Azure CLI のインストール

brew update && brew install azure-cli

インストール確認:

az --version
# 例: azure-cli 2.x.x が表示されればOK

Step 3 — uv のインストール

uv は Azure MCP Server を uvx コマンドで実行するために必要なPythonパッケージマネージャーです。

uv --version

インストールされていない場合:

brew install uv
Homebrew が使えない場合は公式スクリプトでもOK:
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
source ~/.zshrc

Step 4 — Azure CLI でログイン

az login

ブラウザが自動で開くのでAzureアカウントでサインインします。

# ログイン後、サブスクリプション一覧を確認
az account list --output table

# 使用するサブスクリプションを指定(複数ある場合)
az account set --subscription "<サブスクリプションID>"

# 現在の設定を確認
az account show
ブラウザが開かない場合は az login --use-device-code を使用してください。

Step 5 — mcp.json に Azure MCP Server を追加

設定ファイルのパスは2種類あります。

スコープパス用途
ユーザー全体(推奨)~/.kiro/settings/mcp.json全プロジェクトで使える
ワークスペース固有.kiro/settings/mcp.jsonそのプロジェクト限定

今回はユーザー全体に設定します。

~/.kiro/settings/mcp.json を開く

↑ 赤枠のボタンをクリックすると、mcp.json が開く(画像では既にmcpサーバーが表示されているがこの時点では空欄)

以下を追記する

{
  "mcpServers": {
    "azure-mcp-server": {
      "command": "uvx",
      "args": [
        "--from",
        "msmcp-azure",
        "azmcp",
        "server",
        "start"
      ],
      "disabled": false
    }
  }
}
ファイルが既に存在する場合は mcpServers オブジェクトの中に azure-mcp-server ブロックだけ追加してください。既存の設定は消さないように注意。

Step 6 — Kiro を再起動して接続確認

  1. コマンドパレットを開く(Cmd + Shift + P
  2. Developer: Reload Window を実行
  3. サイドパネルの MCP Servers セクションで azure-mcp-server が 緑(接続済み) になっていることを確認

↑ うまくいくと左下の”MCP SERVER”の欄に”azure-mcp-server”が表示され、緑色のチェックマークが表示される


Step 7 — 動作確認

Kiro のチャットで以下を入力して動作確認します。

Azureのリソースグループ一覧を表示して

リソースグループの一覧が返ってきたら設定完了です


利用例プロンプト集

カテゴリプロンプト例
リソース管理Azureのリソースグループを一覧表示して
仮想マシンサブスクリプション内の仮想マシンと状態を教えて
ストレージストレージアカウントとコンテナを一覧表示して
Key VaultKey Vaultのシークレット一覧を見せて
Cosmos DBCosmos DBのデータベース一覧を表示して
コスト今月のAzureコストを教えて
CLI生成新しいリソースグループを作成するAzure CLIコマンドを教えて

※ 2026/7現在、RGを削除可能なMCPサーバーは存在しないため、削除したい場合はAzure CLIの機能を用いる必要があります。

# RGの削除
az group delete --name "削除したいRG名" --yes
# 現在のRGを一覧で表示
az group list --output table

トラブルシューティング

ブラウザが開かずログインできない

az login --use-device-code

表示されたコードを https://microsoft.com/devicelogin に入力してください。


uvx コマンドが見つからない

source ~/.zshrc
# それでも解決しない場合
export PATH="$HOME/.local/bin:$PATH"

MCP Server が接続されない(赤いまま)

 ターミナルで手動起動してエラーを確認:

uvx --from msmcp-azure azmcp server start

 Azure 認証の状態を確認:

az account show
# エラーが出る場合は az login をやり直す

 Kiro を再起動(Cmd + Shift + P → Developer: Reload Window


補足: AWS MCP との比較

AWSにも同様のMCP連携があります。両者の違いを理解しておくと、マルチクラウド環境での使い分けに役立ちます。

認証方法

項目Azure MCP ServerAWS MCP Server
認証ツールAzure CLI(az loginAWS CLI(aws configure / aws sso login
認証情報の保存場所~/.azure/~/.aws/credentials
ログイン方式ブラウザ(Microsoft Entra ID)ブラウザ(IAM Identity Center)またはアクセスキー
MFA対応Entra ID の設定に依存IAM ポリシーの設定に依存

MCP Server の起動方法

項目Azure MCP ServerAWS MCP Server
パッケージmsmcp-azure(PyPI)awslabs.aws-documentation-mcp-server など(uvx)
起動コマンドuvx --from msmcp-azure azmcp server startuvx awslabs.aws-documentation-mcp-server@latest
サービスカバレッジ1サーバーで40以上のサービスをカバーサーバーが機能別に分かれており複数を組み合わせる

mcp.json の設定例比較

Azure:

{
  "mcpServers": {
    "azure-mcp-server": {
      "command": "uvx",
      "args": ["--from", "msmcp-azure", "azmcp", "server", "start"]
    }
  }
}

AWS:

{
  "mcpServers": {
    "aws-docs": {
      "command": "uvx",
      "args": ["awslabs.aws-documentation-mcp-server@latest"],
      "env": {
        "FASTMCP_LOG_LEVEL": "ERROR"
      }
    }
  }
}

主な違いのポイント


参考リンク